咽頭チューブの設置

 チューブ設置を決意してからも、当日に発熱し白血球と肝臓の数値も上昇、おまけに貧血で延期になるなど相変わらずの多難でしたが、懸念していた麻酔の影響もなくついに設置完了です。前日夕方から絶食、当日朝は血液検査も異常無し。麻酔の予後をモニターするため1泊の入院となったものの処置自体は難しいものではなく、首の横を切開して食道を通って胃の手前までチューブを入れています。

 何より顔がスッキリ!!そして、流動食も裏ごししなくとも詰まる事なく入れられるようになり、猫も人間もかなりストレスが減りました。この頃は自力でご飯を食べるようになったのですが、絶対量が少ない時や調子が落ちて食べない時もチューブで補助が可能なことや、苦いお薬も口の中を通らないため投与も楽ちんというメリットがあります。

 ただ、猫用というわけではなく犬まで対応できるようにと如何せんチューブが長い。胃の手前まで挿入して余った分は首の横にまとめて包帯で巻いてあります。今度はそれが気になる様子。しきりに後ろ足で引っ掻いています。抜けてしまわぬようにガードする目的とビジュアルを兼ねてオリジナルカバーを作ってみました。

右はめるもの主治医であるA先生が19歳の誕生日にと手作りしてくださいました。
どうやら検査の時にこっそり寸法を測ってくれていたようです。感動!!

 直接胃へと入るわけですから味などしないはずなのですが、チューブのご飯を用意すると催促するようになりました。ご飯を入れている間はじっとしていて、味わうかのように口をムニャムニャするのも不思議です。そんな事してないで口から食べてほしいのですけどね。

 設置して2年になりますが、塩化ビニール製で劣化するため定期的に交換しています。最初に切開した穴が開いているので今や無麻酔で処置が可能なのです。そして、この強い味方のおかげでこの後何度も直面するピンチを乗り切って復活する事ができました。(2017年5月)

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