看護も愛おしい時間

 我が愛猫のめるもは、17歳8か月のときに3件目の病院で胆管拡張炎と判明。慢性的にうっ滞している胆汁が逆流して、肝障害も起こしていました。しかし、年齢的にも症例的にも外科手術は予後が良くないため、内科的な治療を進めることに。通院も然ることながら家での毎日のケアが必要不可欠です。

 まずは朝一番で吐き気止めの粉剤を溶き、シリンジでチューブから投薬します。吐き気止めの効果が表れるのは30分後。その間、人肌に温めたステロイド入りの輸液と抗生剤の注射薬を皮下点滴で投与します。それが終わると胆嚢と肝臓の薬、そして貧血改善のための鉄剤と漢方薬を水で溶いてシリンジでチューブから投薬です。とにかく投薬量が多いため咽頭チューブにしたのは大正解でした。

 薬が効いてくるまでの間は、排尿や排便の量と回数のチェックと体温測定。そして、前夜のご飯の残量を計測してそれぞれチェックシートに記載。その後、ようやく消化器系の療法食を計測してご飯の時間です。
 食後は、咽頭チューブの設置部分が炎症を起こさないよう消毒して軟膏を塗って包帯のまき直し。口からの食事量が十分でない時はミキサーで流動食を作ってチュービングします。この一連の作業が朝のスケジュールです。この工程で2時間弱かかるのです。そして、夜は吐き気止めと抗生剤以外の工程を行います。

 正直なところ毎日が大忙しでした。すべてが『めるもファースト』です。そのうえ、会社勤めをしていたわけですから、我ながらよくやっていたな…という感想です。しかし、このお世話をするようになってから更に更に愛おしく感じるようになりました。
 表情や鳴き方や動作に注意を払ったり、スキンシップをする時間も増えて、お互いにたくさん会話(らしきもの)をして、以前にも増してコミュニケーションが取れていると実感できていました。

 何より私自身が変わりました。自宅でのケアが重要になった事で、飼い主にしかできない事を考えるようになったのです。例えば、薬についての詳しい情報を確認したり、薬の効果やめるものちょっとした変化にも気を配るようになった事で、先生とのコミュニケーションも受け身でなく能動的になっていきました。

 改めて、この大切な愛おしい命は私にかかっているのだ!私が全力で守るぞ!!という強い使命感に燃えていたのです。振り返ると、この2年半は大変な時間でしたが、めるもへの愛着が倍増した濃密な時間でもありました。一番がんばったのはめるもなんですけどね。。。
(2017年8月:皮下輸液中。隙があれば逃げようと思っているところ)

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