体験談
病気に寄り添う?主役は病気?-目からウロコの「らしく生きる」選択
先日、知り合いの告別式に参列したときのお話です。優しくて明るくて楽しくて、サービス精神が旺盛なその方の周りにはいつも人が集まって笑いに包まれていました。そんな故人の「湿っぽくしないで明るく送ってほしい」という意向を汲んで執り行われた式だ...
家庭内野良カツオの話⑥ 完 ー カツオを見送った日
まだカツオの体温が残るうちに、苦しそうに歪んでいた体勢を整え、よだれで汚れた口や手足を丁寧に拭いてやりました。猫は元来きれい好きな動物なのに、毛づくろいすらままならい状態はさぞかし不本意だったに違いないのです。 カツオの12年の猫生で、...
家庭内野良猫カツオの話⑤ ― カツオの尊厳を感じた日
もはや皮下輸液しか手立てがないのをもどかしく思っていました。しかし、数日前からご飯を食べなくなり、その翌日からは水も飲めなくなったため中2日だった通院もとうとう毎日となってしまいました。尿毒症で、口内炎がひどくなっているようです。 それ...
1年経っても哀しい気持ち
ちょうど紫陽花の頃です。最愛の猫めるもが旅立ったあの日からついに1年が経ってしまいました。案の定、その数日前から心がザワザワとして1年前の悲しさが苦しみとなって蘇り、命日の前夜と当日はその気持ちがピークに達していました。アニバーサリー反...
持ち続けている絆
ただいま春のお彼岸真っ只中ですね。きっと愛おしいワンちゃんや猫ちゃんたちの為にお墓参りに行かれる方もいらっしゃる事でしょう。実は、我が家では歴代の旅立った猫たちの遺骨はいずれも納骨せずに家に置いています。もちろん宗教観や死生観などは人そ...
非情なタイミング
よく通る道にペットの斎場があるのですが、その前を通る時はいつも「車が入っていないといいなぁ」と、ドキドキしながら見てしまいます。しかし、このお正月に前を通った時も、残念ながら車が1台とまっていました。初詣に向かう沢山の人々がこの道を歩い...
最初の子への後悔と自分の未熟さと
色々な方からお話を訊くと、皆さん最初の子ほど後悔が多いように思います。理由は色々ありますが、初めて飼った子だけに思い入れが強いというのが一番かもしれません。 私自身も20代の頃に初めて猫を飼いましたが、何しろ猫に対する知識が少...
心を寄せるちから
2週間ほど前、足しげく通っていた動物病院からクリスマスカードが届きました。そこには、来年のカレンダーが出来たのでよろしければお立ち寄りくださいと書かれていました。例年届くカードに書かれている内容と同じなのですが、今年はめるもがいなくなっ...
記憶のスィッチ
少し前はキンモクセイの香りがあちらこちらで匂っていましたね。この時期は日暮れが早く、見慣れたいつもの通りに灯りがともるのも早くなりました。そうなると、中でも私にとっては動物病院の看板が一層目を引くことになります。以前はそれがとても頼もし...
なぜ私だけ? – 怒りや不当感について
悲しみ(悲嘆感情)にはプロセスがあると前回お話しました。その段階のひとつである怒りや不当感に注目してみます。悲嘆のどん底にいるときはショックと放心で周りに目を向ける余裕がなく、文字通り悲しみに明け暮れるため怒る気力すらないものです。 ...