心を寄せるちから

 2週間ほど前、足しげく通っていた動物病院からクリスマスカードが届きました。そこには、来年のカレンダーが出来たのでよろしければお立ち寄りくださいと書かれていました。例年届くカードに書かれている内容と同じなのですが、今年はめるもがいなくなって初めてのクリスマスであり、なんだか寂しい気持ちになってしまいました。 

 思えば今ごろの時期です。初めての入院が10日ほどとなり、ちょうど年末に退院したのが昨日の事のように思い出されます。その後も、2年半の間に通算で10回の入院と150回超の通院を繰り返しました。何より、初めて信頼できるドクターにも出会え、看護師の方や受付スタッフの方にもよく声を掛けていただき、気遣いもすばらしい病院でした。

 今でも時々、先生達や待合室で顔なじみになった飼い主さんとワンちゃん、猫ちゃんたちはどうしているかなと考えたり。しかし、あんなに通った場所ですが今はもう行くこともありません。近くを通りかかって、めるもを想い出してはじんわりと悲しい気持ちがこみ上げてくることもあります。
 そう思っていたら、数日前に病院からカレンダーが送られてきました。それだけでも思いがけず嬉しい気持ちになったのですが、中には先生の達筆な文字で手紙が添えられていたのでした。

 考えてみれば、この2年半のめるもの状況と飼い主である私の心境を一番把握しているのは病院の方々なのです。しかしながら、亡くなってしまうと一番遠い場所にもなってしまいます。以前、ある獣医師の方とペットロスについてお話した際に「本当は亡くなった後の飼い主さんの心までトータルでケアできるのが理想なのですが、出来ていないのが現実です」とおっしゃっていたのを思い出しました。そして、今回のこの手紙を読んで、まさに関わった病院なればこその癒しの力があると実感しました。

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