残された時間

 我が家のめるもは、今年(2019年)4月で20歳になりました。相変わらずの通院三昧ではありますが、何度もピンチを乗り越えてよくここまでこれたなと感慨深い思いです。大変嬉しい事ではあるのですが手放しで喜べない自分もいます。なぜなら、もう20歳なのです。おのずと残された時間について考えてしまいます。

 20年という歳月はとても長く、その間、自分の人生にも色々な出来事や変化がありました。思えば20年続いた友人も数えるほどしかいなく、めるもは私にとって親よりも誰よりも長く共に暮らしてきた存在であり、楽しい時もつらく苦しい時もいつもそっと傍にいてくれた頼もしい相棒です。当然ながらケンカや嫌な思いだって一度たりともしたことがない間柄なのです。

 もう十分に長生きな部類であり、もちろんまだまだこれからも長生きして欲しいけれど、さすがにここから5年10年というわけにはいかない事はわかっています。体も一回り小さくなって精悍さも大分なくなりました。それでも彼女は歳をとったことを悲観するでもなく、昨日と変わらずに淡々とした様子で日々を暮らしています。そんな姿を見て「私は残される側の勝手な心配ばかりしているのだな」と気づかされるのでありました。

 しかし、どうかこの穏やかな時間がたくさん続きますように!と祈らずにいられない今日この頃なのです。 

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