家庭内野良猫カツオの話
家庭内野良カツオの話⑥ 完 ー カツオを見送った日
まだカツオの体温が残るうちに、苦しそうに歪んでいた体勢を整え、よだれで汚れた口や手足を丁寧に拭いてやりました。猫は元来きれい好きな動物なのに、毛づくろいすらままならい状態はさぞかし不本意だったに違いないのです。 カツオの12年の猫生で、...
家庭内野良猫カツオの話⑤ ― カツオの尊厳を感じた日
もはや皮下輸液しか手立てがないのをもどかしく思っていました。しかし、数日前からご飯を食べなくなり、その翌日からは水も飲めなくなったため中2日だった通院もとうとう毎日となってしまいました。尿毒症で、口内炎がひどくなっているようです。 それ...
家庭内野良猫カツオの話④ ― もう入院はやめよう
悲しいかな、一度壊れた腎臓はもう元には戻りません。カツオの入院が月1ペースになって半年が経った今年の6月、主治医と相談しました。ここのところ静脈点滴でも腎臓の数値は高値で下げ止まってしまい、以前ほど劇的な改善が見込めなくなっていること。...
家庭内野良猫カツオの話③ ― 捕獲の苦悩
カツオが便秘を繰り返すようになったころ、我が家では当時18才になる猫(めるも)が、慢性胆管炎の治療のため自宅で皮下輸液をし、毎週のように通院していました。 経験上、飼い主ですら触れない猫は診察を断られることが多いので躊躇していましたが、...
家庭内野良猫カツオの話② ― カツオ病院へ行く
それにしても、この2匹は一体どうやって仲良くなったのか!?確かに、一般的に猫のメスは排他的で面倒見がよいのはオスと言われています。もともとタマはケンカが弱く、近くの餌場の縄張り争いに負けて他の猫がいないその公園に住み着いたらしいのです。...
家庭内野良猫カツオの話①ーカツオとの出会い
我が家には現在2匹の猫がいます。2匹とも当時働いていた会社近くの公園に住みついていた野良猫です。最初は白茶のオスが1匹でしたが、いつしか生後半年ほどの茶トラのオスも一緒に見かけるようになってしまいました。ある日、公園の駐車場に置いていか...