とうとう旅立ちました

めるもの看護日記を書き始めたばかりですが・・。
2019年6月14日 9:58 20歳2ヵ月

 6月14日は、忘れられない日になってしまいました。ちょうどその1週間前に12日間の10回目の入院から帰ってきたばかり。今までどんなピンチからも復活し、その強い生命力から病院では「不死身のめるも」と呼ばれていました。しかし、今回ばかりは様子が違いました。このまま入院させても見込みがないと判断し、せめて慣れ親しんだ家で一緒の時間を過ごそうと連れ帰ってから1週間目の事でした。

 前日から、おぼつかない足取りでたどり着いたトイレで横たわる事も多くなり、考えたくはなかったですが・・・いよいよかもしれないという予感がしていました。歴代の子はみんな夜中に旅立っていたため、この1週間は熟睡しないように電気をつけたままにしていましたが、その日はうっかり眠ってしまい、ハッと朝に目を覚ましたら隣でこちらを向いためるもが、くりくりとした目でじっと私を見つめていました。そして元気だった時と同じように私の手に前脚をぐーっと伸ばして触り、短く「にゃっ」と鳴いたのです。 

 ここのところは起きている間中、吐き気の症状があって鳴くことすらしなくなっていたのでしっかりと頭を持ち上げてこちらを見つめる様子に「今日はずいぶんと調子が良さそうだ!奇跡が起こったんだ!」と心が弾みました。しかし、思えばそのくりくりとした目はすでに瞳孔が開いていたせいだったのです。

 どれくらいの時間だったでしょうか。何度か立ち上がろうとして諦め、その後はもう目が合う事もなく苦しそうに宙を見つめては口を大きく開き、喘いで喘いで必死にもがいて、苦しさのあまりか何度か起き上がろうとして、最期に何度か大きくハッハッと息をして前脚で宙を掻き…ついに絶えました。

 最期は私の腕の中で・・・と言いたいところですが、彼女は抱っこが嫌いだったので上からそっと抱きしめるのが精いっぱいでした。パートナーから、夜中に目覚めた時にめるもがヨロヨロと立ち上がり一生懸命に方向転換をして寝ている私と向かい合うように横になったと聴き、涙が止まりません。私が起きた時に最期の挨拶をしようと待っていたのかなと思います。めるも、本当によく頑張ってくれました。安らかに。
(写真は2019年5月9日)

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