最初の子への後悔と自分の未熟さと

 色々な方からお話を訊くと、皆さん最初の子ほど後悔が多いように思います。理由は色々ありますが、初めて飼った子だけに思い入れが強いというのが一番かもしれません。 

 私自身も20代の頃に初めて猫を飼いましたが、何しろ猫に対する知識が少なかったため、色々な事に戸惑ったものです。当時はインターネットもなく、経験者に訊くか本で調べるくらいしか手段がありませんでした。動物病院も今ほど選択肢がなかったため必然的に近所に行くことになります。

 そして何より、一番の要因は自分の飼い主としての未熟さだと感じています。私自身が若かった事もあり、仕事帰りに飲みに行ったり休日も遊びに行くなどして随分と寂しい思いをさせてしまいました。猫は犬と違ってご飯とお水を多めに用意しておけば一人でお留守番ができるから大丈夫!という、とんでもなく誤った思い込みがあったからです。本当に自分本位だったと今でも後悔しかありません。可愛い猫を飼っているという事実に自分が満足して、大切な命を預かっているという自覚や覚悟が欠如していたのですね。 
 
 その後も縁があり5匹の猫と出会いました。そのうちの3匹は既に天国に行ってしまいましたが、最初の子の後悔を繰り返すまいと色々な知識も経験も身に付け、沢山の愛情を注ぎました。ここまでしても後悔がないわけではありませんが、自分よりも猫ファーストで出来る限りの事をしてきました。

 未だに最初の子を想い出す時は罪悪感と後悔が蘇ります。写真を見返す事にも勇気が要りました。なぜなら、未熟な自分と向き合わなければならないからです。しかし、この子と出会っていなければ、その後のすべての猫たちとの出会いも無かったはずです。いつまでも “可哀そうな猫” という位置づけでは亡くなっても尚 “可哀そうな猫” のままなのです。これからは、うちの子になってくれて本当にありがとう!と感謝を伝えようと思います。

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