書く事はどうして良いの?

 中学生の時に初めての愛犬を亡くし、厳しかった父に泣くことを叱られた私は、家族の前では感情を出さないよう気を付けた代わりにこっそり日記を書き始めました。日記の中で毎日愛犬に話しかけていたのです。

あの時、もっと遊んであげなくてごめんね。
鳴いたからってうるさいって怒ってごめんね。
おやつが欲しかったのにいじわるしてごめんね。
お散歩もっとたくさん行けばよかったね。
ごめんね、ごめんね・・・。


 こんな風に最初は溢れ出る後悔や悲しい気持ちばかりを書いていましたが、やがてその日にあった楽しい事などを報告する内容に変わっていったように思います。そうすることで愛犬は私の中でいつまでも生き続けていました。

● とことん悲しみを味わう
● 自責の念や後悔を吐きだす
● もうこの世にはいない事を認める
● 忘れるのではなく自分の心の中に別な居場所を作る

 無意識にではありますがこの悲嘆の回復の作業を、誰にも邪魔されずに納得が行くまで存分に時間をかけて行った事が結果的にとても有効でした。

 よく言われることですが、書くことは気持ちと向き合う事で自分の思いがけない感情に気が付くこともあります。また客観的に見る事で自分がやり残したことや悔いている事、伝えたい事が明確になる事で喪失体験自体にも自分なりに意味を持たせる事ができるようになります。何より、自分が想う事で愛する対象が心の中で存在し続けるという事に救われました。

そこにいる愛おしいに彼らに話しかけるように!是非、試してみてくださいね。

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